マスコミのネット批判キャンペーン。だからいわんこっちゃない。表現の自由奔放は言論規制を招く。


ネットでの中傷批判・自由奔放主義が結局、言論規制(弾圧までいかないことを祈る)を招く。ネット医師とのやりとりの中でその危険性を感じていたが、こう早く訪れるとは。

ブロガーや書き込みの匿名性が保たれる状況を今後規制する動きが出かねない状況になりつつあるように思う。

サンデーモーニングで、人権派と思われていた江川詔子氏でさえ、スマイリーのブログ炎上事件で、警察権力の介入を支持、さらに、書き込みの実名表示を義務づけるべきとまでおっしゃっていた。

たぶん、彼女自身も2ちゃんねる等々で攻撃された経験があるのではないだろうか。

芸能人やマスコミ人は、政治家もそうだが、実名と顔を出している人間からすれば、ブロガーや書き込み屋は、卑怯者、憎しみの対象でしかないのかもしれない。

こうなると、匿名性の有効性よりもとにかく叩いてしまえという風に流れていきそうな情勢となってきた。

2ちゃんねるやニコニコ動画は、存亡の危機に立たされることになるだろうし、書き込みを規制せざるを得なくなるだろう。

「氏ね」とかは、絶対使えなくなります。

 

以下、読売新聞、産経新聞より

ネット暴力 「表現の自由」には責任が伴う(2月8日付・読売社説)

 全く身に覚えのないことを言いふらされ、非難されたら、どれほど嫌な気分だろう。

 インターネット上で他人を中傷する行為は、「表現の自由」をはき違えた卑劣な犯罪だ。

 警視庁は、男性タレントのブログに事実無根の内容を書き込んだとして、17~45歳の18人を名誉棄損容疑で近く書類送検する。殺害予告を書いた別の1人については、脅迫容疑で書類送検した。

 18人は、東京都足立区で20年前に起きた女子高生コンクリート詰め殺人事件にこの男性タレントが関与したとするでたらめな話を多数書き込み、名誉を傷つけた疑いが持たれている。

 「炎上」と呼ばれるブログなどへの集団攻撃が一斉摘発されるのは、今回が初めてになる。

 悪質な行為を取り締まるのは当然だ。ブログなどを閉鎖に追い込むため、あおる者もいる。警察は今後も厳正に対処すべきだ。

 憲法で保障された「表現の自由」は、健全な社会を守るためにある。匿名に身を隠したネット上での言葉の暴力とは、無関係だ。

 ネットへの書き込みをめぐっては、自分のホームページに不確かな情報を掲載し、飲食店経営会社を中傷したとして、名誉棄損罪に問われた男性被告が、東京高裁で先月末、逆転有罪となった。

 ネットの個人利用者に限って名誉棄損の基準を緩めた1審の無罪判決に対し、高裁は「被害者保護の点で相当ではない」と批判した。妥当な判断である。

 ネットでの中傷被害は増えており、昨年も中高校生が自殺している。警察庁によると、警察への相談は、2007年に過去最高の約8900件に上っている。

 韓国では、事実に反する内容を書かれた有名女優が昨年秋に自殺した。これを受け、与党がサイバー名誉棄損罪などを新設する刑法改正案を国会に提出している。

 日本では青少年保護を目的とした有害サイト規制法が昨年6月に成立し、4月から施行される。

 罰則はないが、施行後3年以内に必要なら見直すことになっている。今回のような事件が相次ぐ場合には、罰則を伴う内容への改正や新たな法整備を検討する必要も出てくるだろう。

 誰でも情報を発信できる時代だが、それには責任も伴う。

 ネット利用者は、使い方次第で自らの手足を縛りかねないことを認識しておかねばならない。子どものころから、家庭や学校で安易な利用の危険性を教えていくことも大切だ。

(2009年2月8日01時25分  読売新聞)

 

【主張】ネット中傷摘発 行き過ぎは犯罪と自覚をCommentsAdd Star

2009.2.8 03:35

このニュースのトピックス主張

 インターネットのタレントのブログに「人殺し」などと事実無根の書き込みをしたとして警視庁は名誉棄損容疑で男女18人を書類送検する。「殺してやる」などと特に悪質だった20代の女はすでに脅迫容疑で書類送検されている。

 ネット上では目に余る誹謗(ひぼう)中傷が少なくない。互いの顔を見ずに匿名で参加できるネットには悪意の表現が安易に書かれやすい。

 しかし時として、それが気づかぬうちに人を傷つける。そのことを自覚することが大切だ。今回の摘発を警鐘とし、ネットの健全な活用につなげたい。

 今回のケースでは、タレントが過去の殺人事件に関与したというデタラメなうわさ話が広がり、それに不用意に便乗した悪意のコメントが氾濫(はんらん)した。送検されるのは昨年、そうした中傷を書き込んだとされる17~45歳、女子高生や国立大職員ら職業もさまざまだ。

 互いの面識はなさそうだが、なかには、「(本当に)殺人犯と思いこんでしまった」と供述している者もいるという。

 ブログはネット上の日記形式のページで、閲覧者が自由に感想などを書き込める。そこに多くの人たちとの意見交換の場としての楽しさがあるが、一方で常に、落とし穴が潜んでいることを念頭に置き、自制する必要がある。

 自衛策として、根も葉もない中傷などは気にしない方がいいという意見もある。しかしうわさ話がエスカレートして、顔写真や住所などまでが書き込まれ、身の危険も感じるような極めて悪質なケースさえある。表現の行き過ぎは犯罪になることを肝に銘じたい。

 警察当局は従来、「殺す」の表現が殺人予告として脅迫容疑などで摘発してきたが、名誉棄損での一斉摘発は異例だ。表現の自由とからみ、書き込み内容の線引きは難しい。警察は今回のケースによって立件の判断基準を示し、今後に生かしてほしい。

 ネット情報は、サイトの運営管理者らの責任について業界団体がガイドラインを作成し、書き込みの削除やサイトの閉鎖措置を含むルール作りが始まっている。また、多くの人の目に触れるネットの特性から、行き過ぎた中傷や批判には歯止めがかかる自浄作用に期待する声もある。

 いずれにせよ、闊達(かったつ)な情報交換ができるネットの魅力を失わないよう恒常的努力が求められる。

鳥集徹氏の「ネットで暴走する医師たち」より引用しました。マスコミがネットを嫌う要因はここにあるかもしれませんね。署名入り記事を書く記者にとっては恐怖以外の何者でもありません。

まいまいクラブ – 記者の目 が発端で、

インターネット掲示板「2ちゃんねる」に「毎日新聞★青木絵美タンをたたえるスレ★奈良支局」と題したスレッドが立てられた。投稿は次のような内容から始まる。

 

今年下半期ナンバー1のスクープ記者、青木エミタンについて語るスレです。

自らのスクープ気取りで報じた第一報、このまま闇に葬っちゃうのかな?

日本中の産婦人科医が注目してますよん!(06/11/13)

 

2かな。

途中から医者たたきが目的じゃないと自己弁護しはじめたね。

遅いよ。(06/11/13)

 

青木記者の記事が出たら、とにかく晒していきましょう。

医療現場を混乱と絶望の淵に陥れた青木記者を、全国の産婦人科医は絶対忘れない(06/11/14)

 

恐ろしいのは、このスレッドが立った翌日に青木記者が妊娠しているという情報が書き込まれたことだ。毎日新聞が取材に応じてくれなかったため、記事が書かれた時期に青木記者が本当に妊娠していたかどうかは確認できなかった。だが、妊婦が事実でであろうとなかろうと、若い女性のプライバシーに関することをネットに書き込むなど、許し難い暴挙だ。

 

現在、妊娠中。

新生児集中治療部のある県北部の県立病院の部長に妊娠検診をしてもらっている。

県立病院の部長から、産婦人科医のなんたるかを伺い、記事にしている。

全国の産婦人科医を敵に回していても、奈良県の産婦人科医は敵ではないということ(06/11/14)

 

それが事実なら部長氏ね(引用者注:死ね)、

というのがこのスレの住人の意見でしょうな(06/11/14)

 

そして、この妊娠しているという情報が、青木記者を攻撃する格好のネタになってしまった。

 

奈良県内の病院に青木記者が病院に受診する。

医師はみな含み笑いをたたえながら、産科医はこめかみに血管を怒張させながら診察するだろう(06/11/14)

 

青木エミさん

うちの産科に来たら

1.学生に内診と点滴

2.分娩室では助産学生実習

3.「心音が弱いからとカイザー」といって手術室に運び

4.研修医にルンバール

5.「レベル不十分」なので全身麻酔に変更

6.救急救命士に挿管(当然、前歯は4本ぐらい折ってもらう)

7. カイザー執刀は研修医

といったメニューでいかがでしょうか(06/11/15)

(引用者注・「ルンバールとは腰椎痲酔、「カイザー」とは帝王切開のこと)

 

きわめつけは、この投稿だろう。

 

青木絵美さんの妊娠中の子には21トリソミーもしくはCPを希望。

育てていく苦労をまた記事にしてくれや。もしくは弛緩出血で本人アポンでも可。

県立楢病院の部長も同罪。同業者から総スカンくらって下さい(06/11/16)

 

「21トリソミー」「CP」は医学用語で、それぞれ「ダウン症」「脳性まひ」を意味する。また「弛緩出血」とは、出産後に胎盤がはがれたところから出血が止まらず、大出血になることをいう。「アポン」とは、2ちゃんねる用語で「投稿削除」を意味する。「あぽーん」と同じ意味で、「削除」すなわち「死亡」と言いたいのだろう。

つまり投稿主は妊娠しているかもしれない青木記者に対して、ダウン症か脳性まひの子どもが生まれればいい、もしくは本人が弛緩出血で死ねばいい、と言い放っているのだ。

もし、青木記者がこれを読んでいたら、どんなにつらかっただろうか。青木記者だけではない。ダウン症や脳性まひの人たち、その親はどんな気持ちになるだろう。人の心を持つ者の所業とは到底思えない。

m3の医師専用掲示板と違い、2ちゃんねるは誰でも閲覧・投稿することができる。投稿した人物が医師である保証はない。だが、「21トリソミー」「CP」「弛緩出血」という医学用語を使いこなせるところを見ると、医師、それも産婦人科医である可能性が高いと私は思う。

もし、産婦人科医であるならば、ダウン症や脳性まひの子どもを取り上げる機会も少なくないはずだ。そのような立場にある者が、いくら相手が憎いからといって、このような言葉が投げつけるのは、とんでもないことだ。

産婦人科医の中に、これほど歪んだ心を持った者がいると想像しただけで、恐ろしいと同時に、心の荒廃ぶりに哀れさえ感じてしまう。

「医師という保証はどこにもないのに、産婦人科医という仮定で批判するのはけしからん」という人もいるだろう。ならば、産婦人科医は、「このような、妊婦を侮辱する投稿をする者を許さない」と、命がけでこの投稿をした人物に抗議せよと言いたい。

私は、自分は「匿名」という陰に隠れながら、このような冷酷な言葉を投げつける人間に、腹の底から怒りを感じる。青木記者や他の多くの人を傷つけているだけでなく、医師に対する社会の信用をも傷つけているのだ。もし、投稿した者が医師であるならば、みずから世に名乗り出て、懺悔するべきだろう。

 

身の毛もよだつ内容の書き込みに、驚愕するとともに、落書きで済む問題ではないと感じた人がほとんどだろう。2ちゃんねるは、非難中傷、悪口を書き連ねて、ストレスを発散する場と考えればいいのだろうが、鳥集氏も指摘するように「産婦人科医の中に、これほど歪んだ心を持った者がいると想像しただけで、恐ろしいと同時に、心の荒廃ぶりに哀れさえ感じてしまう。」と。私も同感。ただ、こういった医師に対して、苦言を呈する医師の姿は見えないし、医師会や医師連盟からのメッセージを聞いたことがない。私が知らないだけかもしれないが。社会問題になって、ネット医師狩りなんてことになったら、ますます医療崩壊を助長することになりはしないかと、心配している。ネットは、人を凶暴にするのだろうか。それよりも、まず、医師への精神ケアを考えないと、そして、このような医師を生まない職場環境の改善も必要、そこは政治の世界の話なのだが、厚生官僚と医師会の決裂度はすさまじく、日本の医療にとって険しい道が続く。何とかしなければ。

 

 

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カテゴリー: ニュースと政治

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