シンジケートローンの契約解除による倒産不安、政府は実行力のある金融政策を進めるべき


百年に一度と騒いでばかりいるのではなく、与野党ともにいえることだが、この経済危機を乗り越える処方箋をしっかり示す必要があるだろう。

よく、ニューディール政策による世界大恐慌回避が話題になるが、むしろ第二次世界大戦によって、恐慌が回避されたという意見の方が強く、

となると、オバマ新大統領のグリーン・ニューディールへの過度な期待は、大きな失望を生むことになるだろう。

予算規模も第一弾とはいえ、74兆円程度では、破綻の根拠地アメリカにしては額が少なすぎる。

麻生総理が75兆円の経済対策を組んでいることを考えると、心許ない。

テレビでは、知ったかぶりの評論家が、オバマの投資には、戦略があるなどと述べていたか、早晩、その結論は出るだろう。

400万人の雇用を生み出す前に、今のところ250万人程度の失業が見込まれていることからも、大統領就任演説を抑えめにした意味がよくわかる。

とにもかくにも、米国と心中するわけにはいかず、とにかく、国内の雇用施策と企業倒産の防止が日本にとっても喫緊の課題であることはまちがいない。

 

そこで問題のとなるのが、企業倒産の実態をどこまで政府が押さえているかだ。

企業倒産は、日ごとに増え続けている。

今後、自動車関連、電気関連は、実態として、増えざるを得ないとのあきらめムードがあったら大変だ。

 

金融関係者の方とお話していたときに指摘されたのがシンジケートローンだった。

昨年あたりから、気になっているのは、シンジケートローンの契約解除による倒産だ。

通常の好景気が続いているなら、財務制限条項の遵守は当たり前だろうが、

会社に非のない経済状況下での株価下落や、資産価値の下降によって、倒産の憂き目にあうという事態があまりにも増えているのだ。

この事態に対して、政府は有効な措置を講じておらず、年度末にかけて、株価6000円割れを想定すると、

金融政策の中で、どう舵を取るか、日本の命運がかかっているし、小手先の雇用施策を上回る倒産、失業が続けばにっちもさっちもいかなくなる。

 

一つは、金融機関にインセンティブを与えて、財務制限条項の緩和措置をとること、

さらに、純資産の計算を、時価ではなく、簿価で引き直すことなどが必要かもしれない。

シンジケート・ローンは、JPモルガンやシティなど米国の金融機関がかなりの量を請け負っていたが、現在は三井住友など日系がベスト3を占める。

 

企業倒産と雇用を、公的資金を投入して助けてもらったはずの銀行がすべて握っている訳だ。

シンジケートローンは、銀行にとっては安全弁になるが、いったん組んだシンジケートの参加銀行のどこかが資金融資に難色を示したとたん、

一気に倒産の坂を転げ落ちることになる。

借金するときには、銀行側のリスク分散ができることから、比較的容易で銀行側からの甘言にほだされると、後々大変なことになるというわけだ。

 

通常の銀行と交渉を重ねながら、契約を結び、いざという時は一蓮托生で、銀行側も必死に経営改善に取り組んでくれ、業績改善のチャンスがある。

ところが、シンジケートローンでは、一行一行の負債額が少ないことから、だめになったらポイ捨ての可能性がないともといえない。

多くの中小企業を守るためにも、シンジケートローンに対する救済措置をとることが必要ではないだろうか。

 

以下、J-cast ニュース

倒産続発でも日本の銀行は余裕 不良債権比率むしろ減少のカラクリ

2008/10/ 6

   米国発の金融恐慌の影響で、邦銀に2008年9月中間期決算での赤字転落がちらつき始めた。建設・不動産業者の相次ぐ経営破たんで、貸し渋りや資金回収も目立ち、建設・不動産業者は「銀行が相次いで倒産した10年ほど前の金融危機のときよりも悲惨な状況」(大手不動産会社の関係者)と嘆く。ところが、一方の銀行はそれほど深刻な状態ではないようで、むしろ余裕すら見せるのだ。

比較的小さな案件まで協調融資を導入

   2008年夏から相次いでいる建設・不動産業者の経営破たん。帝国データバンクによると、08年に入って破たんした建設業者は2264件、不動産業者は277件(いずれも、8月末まで)に上った。ゼファーやアーバン・コーポレイションのように、株式を上場している企業の破たんは10月2日のエルクリエイト(マンション開発・分譲、ジャスダック)で21社を数えた。

   銀行にとっても、企業が倒産して貸したお金が返ってこなければ、不良債権が積みあがって経営を圧迫する。しかし相次ぐ破たんにも、銀行が不良債権に悩んでいるという話はあまり聞かないし、それどころか貸出金に占める不良債権の割合は低下している。なぜだろう。企業倒産が増えても銀行が「痛み」を感じないウラには米国流の融資手法、「シンジケートローン」(協調融資)の多用がある。

   協調融資はいま銀行が最も熱心に行う融資手法だ。不良債権処理に苦しんだ過去の教訓から、リスクが分散できて、かつ融資実績が伸ばせると、どの銀行も飛びつき、また金融庁も推奨した。当初こそ100億円を超えるような、融資金額の大きいケースが目立ったが、最近は総額30億円ほどの融資に数行が参加する、比較的小さな案件も少なくない。

協調融資は資金回収の面でも銀行にとって大きな利点がある

   アレンジャーと呼ばれる取りまとめ役には手数料が入ることもあり、積極的な参加を呼びかけるが、「実績のある企業への融資については、最近持ち回りのようになってきた」と明かす。

   たとえば、アーバンが協調融資で調達した資金は約1300億円。そこにはメガバンクや外資系金融機関のほか、横浜銀行や西日本シティ銀行、ふくおかフィナンシャルグループ、関西アーバン銀行、中京銀行などの地銀も名を連ねる。アーバンに群がった金融機関の数は、約80に上る。

   協調融資はリスク分散が図れると同時に、資金回収の場面でも銀行にとって大きな利点がある。アーバンの破たんでは、あるメガバンクが資金を引き揚げたことで急激なメーン寄せ(メーンバンクに融資を肩代わりしてもらうこと)が起こり、さらに設定していた担保権の行使や債券格付けの低下で資金繰りが滞った。

   「協調融資では1行が手を引けば、それがすぐにわかるから、逃げ遅れる(回収が遅くなる)ことがなくなった」(地銀幹部)。複数の銀行でリスクを分けあい、融資金額が少ない分、リスクも少ないので、資金回収策を打ちやすいし、回収せずとも帳簿上の引当て処理も容易にできる。融資を受けた企業がほとんどなにも知らされないまま急な資金回収が起こって、黒字なのに破たんする「突然死」の原因も協調融資にある、という説も出ている。

   「リーマン・ショック」をきっかけに、外資系金融機関が資金を引き揚げていることもあって、協調融資に名を連ねた邦銀は資金回収に走ることになる。

 

シンジケートローンによる倒産

ツクモが民事再生を申請、店舗は営業中

ジャスダック上場のエルクリエイトが破産-建設・不動産恐慌(9) | 投資経済データリンク

【倒産を追う】(株)ハートブレイン (2)(企業ズームUP)

 

シンジケートローン

シンジケートローンとは借り入れ人の資金調達ニーズについて複数の金融機関シンジケート団を結成し、同一の条件・契約に基づいて融資を行う手法である。通常は、アレンジャーとして代表金融機関が借り入れ人とシンジケート団との間で、条件や契約の履行管理などの調整をつとめる。

金融機関の側としては、協調融資によって1行あたりの融資額が少なくなりリスクを減らすことができるというメリットがある。

 一方で借り入れ人の側としては、複数の金融機関から同時に融資を受けるため大規模な資金調達が可能になるという長所がある。それに加えて、複数の金融機関が事業に融資をしているという事実に基づく信用力の強化、複数の金融機関と個別に協議する必要がないという点での労力の節約といった効果もある。シンジケートローンは設備投資や社債の償還のために多額の資金を必要とする借り入れ人の間での活用が進み、市場は急拡大している。平成17年には市場規模が21兆円を上回り、米国・英国につぐ世界第三の市場となっている。社債と並ぶ資金調達の手段としての位置づけが定着しており、市場のさらなる拡大が予想されている。

↓といいことばかりのようだが、それなら米国ではなぜ減少しているのか?シンジケートローンとは – 意味・解説 : マネー辞典 m-Words

借入企業のデメリット

 ア. 借入時に厳密な事業計画が必要となる

 イ. 詳細かつ厳格な借入契約であるため、利益の確保をしない

   と、貸付の引き上げに繋がる。支払いの延期は出来ない

 ウ. 契約違反は、即、融資の見直し、返済が生じる

 エ. 企画・画一化された金融商品(ローン)で有るので、業績

   に関係なく売買が発生し、信用面に不安が生じる場合がある

 

つまり、好景気の時には、借りる側にとってもメリットは大きいが、不況期にあっては、銀行側にしかメリットがないしくみなわけで、サブプライムやクレジット破綻で、米国では、シンジケートローンのメリットが借入企業としてはなくなってきたことから、減少してきたこと、さらに、サブプライムの影響をもろに受けたJPモルガンやシティが余力がなくなったことも要因と思われる。日本でもすでに減少傾向となっているが、株価6000円割れとなると銀行の資産不足が顕然化し、それどころではなくなり、シンジケートローン倒産が増える危険性が高まる。

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