蟹工船ブームの問題点!佐藤優氏の観点。


今日、紀伊国屋書店に本を物色しに行った。何冊もまとめ買いする時もあれば、今日のようにアンテナに引っかからないときもある。
話題のクライマーズ・ハイの文庫本一冊買って、帰ろうとしたら、目に飛び込んできたのが、小林多喜二の「蟹工船」。
それも、100冊ぐらい山積みになっていた。新潮文庫と岩波文庫が並んでいたが、圧倒的に新潮文庫の方が多い。
岩波は出遅れた感じだ。表紙もイカニモ系で、プロレタリア文学です!!みたいに強調されていた。
でも、よ~く考えてみよう。ブームの火付け役は、毎日新聞。
 今年1月9日に毎日新聞東京本社版朝刊文化面に掲載された作家の高橋源一郎さんと雨宮処凛(かりん)さんの対談の中で、「現代日本で多くの若者たちの置かれている状況が『蟹工船』の世界に通じている」と指摘したことだそうで、
それを読んだ元フリーターの書店員が、ブームに火を付けたというのが通説になっている。
新潮社にとっては、ありがたいフリーターの書店員さん。どこの書店の方か分かりませんが、是非正社員にしてあげて下さい。
これに飛びついて、急に共産主義思想に目覚めたかどうかは、別にして、ブームは、決して自然発生的に起こるべくして起こるものではなく、何らかの意図をもって起こるのだということを理解しておかないと、大変な誤解をしてしまうということですね。
ただ、貧困の問題は、少子高齢化の中にあっては、解決しなければならない大きな課題で、若年層から中高年層までのどうしようもない閉塞感を打破するためには富の再分配が不可欠、まさか、それを共産主義革命によってなし得るなどとは、ソ連崩壊以降、考えるはずもないけれども、そうしたらどんな手段があるのか誰も、どこの政党も指し示していないのが現実だ。党員が増えたと喜んでいる前時代的政党にしても公共事業の縮減と大企業への増税しかいわないのだからどうしようもない。

さて、あの佐藤優氏が「蟹工船」ブームについて示唆に富んだ発言をされているので、youtubeの映像を貼り付けておきますので、お聞き下さい。
   

以下、産経ニュース

 小林多喜二「蟹工船」突然のブーム ワーキングプアの“連帯感”  2008.5.14 07:46

 小林多喜二の『蟹工船』(新潮文庫)が売れている。世界恐慌の起こった昭和4年に刊行されたプロレタリア文学を代表する作品だ。29年に文庫化され、これまでも年に約5000部が売れ続けるロングセラーだったが、今年に入って突然売れ始め、急遽(きゅうきょ)4月に7000部を増刷、それでも追いつかず、5万部を増刷した。
 ブームの背景には「ワーキングプア」と呼ばれる人々からの共感があるようだ。(桑原聡)

 ブームのきっかけとなったのは、毎日新聞に掲載された作家の高橋源一郎さんと雨宮処凛(かりん)さんの格差社会をめぐる対談(1月9日付朝刊)だった。雨宮さんが「『蟹工船』を読んで、今のフリーターと状況が似ていると思いました」と発言。これに高橋さんが「偶然ですが、僕が教えている大学のゼミでも最近読みました。そして意外なことに、学生の感想は『よく分かる』だった」と応じる、という内容。

 
 この対談後、東京・上野の大型書店が、平積みにしてポップやパネルを使って販促を仕掛けると、多いときで週に80冊も売れるヒットとなり、他の大型書店が次々と追随、ブームに火が付いた。

 
 下地もあった。「ワーキングプア」と『蟹工船』の労働者の類似性にいち早く着目した白樺文庫多喜二ライブラリーは一昨年11月、大学生や若年労働者をターゲットに『マンガ蟹工船』(東銀座出版社)を出版。増刷を重ね、発行部数は1万6000部に達した。

 
 同ライブラリーは、多喜二没後75周年の今年、多喜二の母校・小樽商科大学との共催で『蟹工船』読書エッセーコンテストを実施。25歳以下を対象とした部門では国内外から117編、ネットカフェからの応募部門で9編の応募があった。「『蟹工船』を読め。それは現代だ」(20歳男性)、「私たちの兄弟が、ここにいる」(34歳女性)といったように、『蟹工船』に現代の労働状況を重ねるエッセーが大半を占めた。

同コンテストの審査員を務めた精神科医の香山リカさんは「低賃金や重労働にあえぐ若者の多くは『こうなったのは自分のせい』と思い込んでいる。自己責任論の高まりや非正規雇用を正当化する社会の仕組みが“ おとなしいフリーター”たちを生んできた」と分析したうえで、『蟹工船』に関心が寄せられる理由をこう解説する。

 
 「『働いているのに生活できないのはおかしい』『人間扱いされているとは思えない』と気づき、社会に向けて自分たちの状況を発信し、待遇の改善を求める若者も増えつつある。この本を読むことで彼らは、いつの時代も不当な働き方を強いられる労働者がいることに痛みを感じつつ、時代を超えた連帯を実感しているのではないでしょうか」

                   

【用語解説】『蟹工船』

 海軍の保護のもとオホーツク海で操業する「博光丸」で暴力的な強制によって酷使される出稼ぎ労働者たち。人間扱いされない閉鎖空間で、過労や病気で次々と倒れてゆく。やがて彼らは人間的な待遇を求めて団結、ストライキに踏み切る…。

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