何をいまさら。グレーゾーン金利是か非かとは? 未だにサラ金に媚びを売る輩に怒り心頭。


弁護士会をはじめ、不当な金利設定で、暴利を貪っていたクレジット問題。年間7000人が借金苦で自殺する異常事態で、グレーゾーン金利撤廃は、至上命題だった。低金利の時代にその何十倍もの利息設定は、市場原理を無視したやり方で、絶対に許してはならない。

ところが、30日の日曜日に放送されたサンデープロジェクトを見て驚いた。田原さんは、テレビ局の意図がよくわかった采配だったが、賛否に分かれての討論は、果たして何のための討論だったのか。小林節教授(昔は尊敬していたのに、今回のコメントでがっくりきた)は、貸金業がつぶれ、仕事ができなくなるのは、気の毒だとのたまう始末で、おまけに、過払いを請求するのは、モラルハザードを起こすと珍妙なことをおっしゃる。

呆れてものがいえない。もう一人の植本氏は、各国の金利の状況を示しながら、米国・英国では基本的に金利の制限はない。まるで、上限金利設定がないのが先進国みたいな言い回しだ。その米国・英国が今、どんな状況になっているのか、カード破産者が相次ぎ、ミニマムペイメントで苦しむ低所得者。それがさらに、サブプライムローンの次の時限爆弾として胎動している現実をわかっていないのか。お隣韓国では、クレジット被害が相次ぎ、射幸心をあおるパチンコが禁止されたのは、ついこの間だ。

彼が示した表の中には、ドイツとフランスの例が引かれていたのに、それには、言及せずじまい。両国は、かなり厳しい金利の上限設定をしており、違法金利は即、逮捕の対象となる。

さらに、嘆かわしいのは、植本氏いわく、グレーゾーン金利撤廃が、日本版のサブプライムローン問題に発展すると述べるに至っては、どう考えたらそうなるのか、反対にお気の毒に思えてきた。

木村弁護士も新里弁護士も本当にこんな馬鹿な論議にじっと耐えられたと思う。挙げ句の果てに、グレーゾーン金利を撤廃したのは、弁護士がもうけるためとののしるに至っては、なんと品位のないテレビ局かと思った。

それこそ、天につばするもので、テレビ朝日は、一体クレジット会社にどれだけのコマーシャル料をいただいたのか、私なら、応えさせたいところだが、お二人は、低レベルの土俵に乗るのを避けた。法律を元に戻すことなどできる訳がなく、テレビ局側から、クレジット会社側へのリップサービス以外の何者でもない。

 

サラ金広告宣伝費推移:
2001年度.          2002年度          2003年度
プロミス.  215億      アコム.   158億     アコム.   140億
アコム.   193億      プロミス.  157億.     アイフル  137億
アイフル  192億      アイフル.  153億     プロミス.  135億
武富士   151億      武富士   142億     武富士   111億  (単位円)
─────────────────────────────────
 計     751億      +      610億     +     523億 = 1,884億円

2004年から2007年の推移も見てみたいですね。 すべて、借金苦で自殺に追い込まれたり破産したりした人たちのお金です。

 

2003年2月25日のテレビ朝日

★CM自粛は経営への影響大 消費者金融でTV朝日社長
・全国朝日放送(テレビ朝日)の広瀬道貞社長は25日の記者会見で、民放とNHKでつくる
 第三者機関「放送と青少年に関する委員会」が昨年、消費者金融のCMを青少年視聴者
 が多い午後5時から9時まで自粛するよう求めた見解について、「経営的に大きな影響を
 受ける」とし、当面自粛を考えていないことを明らかにした。
 広瀬社長によると、消費者金融のテレビ広告収入は全国で年約300億円。テレビ朝日と
 系列局で計60数億円という。
 社長は4月からの自粛は「既に契約があり無理」とした上で「10月実施となると7-8月
 までに結論を出さないといけない」と説明。
 その上で「消費者金融も各社各様。扱っているのは厳しい基準に合格したものだけ。
 扱わないとヤミ金融と一緒にされ情報不足になる心配はないか」と述べた。

消費者金融が自主規制するとテレビ局が泣く。

また、エコノミストと名乗る連中の底がサブプライムローンの破綻で割れた訳で、物知り顔で、米国経済を賛美する人間をコメンテイターとして、そろえている同局の報道姿勢に疑問をもった。デリバティブやFXなどの金融ゲームの破綻処理に追われる米国型金融業の跋扈を許すことなく、健全な実業経済に世界経済を戻すことが大切で、無用な景気拡大主義を今後は許してはならない。バブルの再演など見たくもない。住宅バブルの総責任者グリーンスパンはもはやマエストロではないのだ。

 

サラ金とノンバンク実情はいい国作ろう!「怒りのぶろぐ」に明らか、小林教授は実態が分かってない。ただ何となく、そう思う的なあやふやな雰囲気でものをいっているとしか思えない。

 

なお、番組の内容は、

弁護士のため息 さんがうまくまとめておられたので、ここに転載させていただきました。私も同感です。

 仕事と家事が一段落したのでテレビをつけたら、ちょうどこれがやっていた。 

http://www.tv-asahi.co.jp/sunpro/

 消費者金融大激変で日本版サブプライム問題深刻化

 グレーゾーン金利撤廃は是か非か?

 「是」側は、

 木村 達也 弁護士 (全国クレジット・サラ金問題対策協議会 代表幹事弁護士)

 新里 宏二 弁護士(日弁連多重債務対策本部 事務局長・弁護士)

 いずれの方も長年多重債務者救済問題に取り組んで来られたことで有名な弁護士だ。

 「非」側は、

  小林 節 氏 (慶応大学教授) この方は憲法学者。

  植本 栄介 氏 (リベルタス・コンサルティング 副社長)

 番組の特集の紹介を少し引用すると、

  こうした「過払い」「金利下げ」「総量規制」のトリプルパンチの影響で消費者金融を巡る環境は、激変。中小の消費者金融は、この2年で半減し、返済能力が低い顧客への融資を減らす「貸し渋り」に走っている。この結果、資金繰りのメドが立たず倒産に追い込まれる中小零細企業が増え「官製不況」との批判の声もあがっている。

  ところで元々、今回の法改正の狙いは、9年連続、自殺者3万人超えの要因の一つとされる多重債務者問題の解決と「腎臓売って返せ」といった一部業者の強引な取立てが社会問題となったことによるものだ。こうした社会政策上の問題解決を重視して改正された貸金業法であるが、果たしてそれで良かったのか。

  長年、多重債務者問題に取り組んできた弁護士2人とグレーゾーン金利撤廃は、憲法違反と主張する憲法学者、改正貸金業法は、悪法だと主張する経済アナリストをスタジオに招き徹底討論する。

 議論の内容自体は、貸金業法改正の際にも同様の議論がなされていたので、それほど目新しいものではなかった。

 学者や経済界の方々が多重債務者の被害の実態をいかに知らないのか、再認識しただけのことである。

 私が驚いたのは、議論の途中で(司会者の田原総一朗氏から指名された)

 吉崎達彦氏(双日総合研究所副所長・主任エコノミスト)

1960年 富山市生まれ。一橋大学卒。日商岩井株式会社入社後、広報誌編集長、経済同友会代表幹事秘書調査役などを経て現職。

の次のようなご発言。

 私はやっぱり法学部の議論だと思うんですね。ちょっと経済学部的に言うと、なんで被害者救済のために利息制限という方法が必要なのかなと。それは他の手段でできないのかなというふうに、率直に思うんですね。で、利息で制限したら何が起きるかというと、意図せざる金融収縮が起きるか、あるいはアングラ経済が拡大するか(田原氏の発言「ヤミ金ね」)、どっちにしろいい話ではないと思うんですね。

 で、もうちょっと言わして頂くとですね、これちょっと申し上げにくいことなんですが、経済学部ワールドからみると、今の司法に対してすごいその疑問があるんですよ。裁判はへんな判決一杯でるし、検察は国策捜査だし、で、弁護士さんもなんかへんな人一杯いるし、そうするとこの過払請求なんかも実は弁護士さんを儲けさせるためのね、そういう手段なんじゃないかと。

 司法を批判するのはいいが、

 裁判はへんな判決一杯でるし、検察は国策捜査だし、で、弁護士さんもなんかへんな人一杯いるし、

 とは、いかにも抽象的で、何を言っているのか分からない。「へんな判決」「検察が国策捜査をした事件」「一杯いるへんな弁護士」を特定しなければ、こういう報道番組で取り上げるようなまともな発言ではないだろう(ワイドショーのタレントのコメントよりもひどいと思った)。

 そして、その抽象的なわけのわからない司法批判(裁判官や検察官も含むもの)がどうして「過払請求は弁護士を儲けさせる手段」という結論に結びつくのか。

弁護士が過払請求で儲けたかったら、(むしろ彼らの言い分に従って)グレーゾーン金利が撤廃されない方がいい。

 しかし、多くの多重債務者問題に取り組んできた弁護士が「グレーゾーン金利撤廃」を悲願として、ようやく法改正にこぎつけたのである。法改正に至るまでには貸金業者やその意向を受けた政治家らの激しい抵抗があったのであり、改正は最後の最後まで難航した。

 最近になってこそ、国や自治体が多重債務者救済に力を入れるようになったが、それまではさしたる対策を取るでもなく放任状態。新聞もテレビも有名タレントを使って利息制限法違反の金利を堂々と掲げるサラ金のCMを垂れ流していた。

 銀行の定期預金が0.3とか0.4%の時代。利息制限法の15~20%の金利だって、高いと思う。

 この番組でも小林氏が「金利が2割では貸金業者の経営が成り立たない」と主張していたが、その手の主張は交渉の最中に貸金業者の担当者からよく聞かされる。しかし、借手だって、サラ金から借金をするような人が仕事や事業で2割の利益を上げるのは容易なことではない。2割の利息の返済ができないために、他社から次々と借り入れを繰り返し「多重」債務に陥りやがて破綻する。サラ金はそういう結果になることが分かっていながら貸すのである。

 経済界の人達は、何かと「競争」「自己責任」を強調するが、それは強者の理論である。

 吉崎氏は、

 ちょっと経済学部的に言うと、なんで被害者救済のために利息制限という方法が必要なのかなと。それは他の手段でできないのかなというふうに、率直に思うんですね。

 と言われる。

 「他の手段でできないのかな」の「他の手段」とは何なのか。高金利の貸付を許し、どんどん多重債務者が増えても、破綻したら生活保護などのセーフティーネットがあるからいいだろうということか。ところが、その生活保護だって受給するのは容易なことではないのである(おそらくサラ金の審査よりも厳しいだろう)。なにしろ、本来生活保護を受けるべき人が受けられずに、サラ金からの借金でようやく生活しているなんてこともザラなのだから。

 また、「サラ金がつぶれるとヤミ金が繁栄する」という主張も、法改正のときに貸金業者からさんざん主張されたものである。幸い警察の取り締まりの強化やヤミ金被害の広報のせいか、ヤミ金被害は最近めっきり減っている。ヤミ金被害から振り込め詐欺被害の方にシフトしているようだ。しかし、サラ金の貸し渋りによってヤミ金に手を出すような人が増えないとも限らない。そのためには、更なるヤミ金被害防止の広報活動やヤミ金の取り締まり強化が必要だろう。「ヤミ金を跋扈させないためにサラ金による高利の貸付を許すべき」などという議論は本末転倒というほかない。

 それにしても、こんな吉崎氏のコメントを平気で流すサンデープロジェクトには、本当に驚いてしまった。

 さすが、かつて商工ローン「日栄」をスポンサーにして頻繁に日栄のCMを流していた番組だけのことはある(日栄による過酷な取立問題が発覚したとき、すぐに日栄をスポンサーからはずしたが)。

 なお、最近ワイドショーによく出演されて過払請求案件にも積極的に取り組んでいるアディーレ法律事務所の石丸幸人弁護士なら、私などよりももっとマスコミに受ける素晴らしい反論ができるに違いない。

他の弁護士の関連記事:

法学部的議論 (la_causette

2008年3月30日 (日) 弁護士 | 固定リンク

 

消費者金融大激変で日本版サブプライム問題深刻化
グレーゾーン金利撤廃は是か非か?
建築基準法改正と共に官製不況との声があがっているのが一昨年の12月に成立した改正貸金業法だ。
改正の主な点は、刑事罰のある出資法の上限金利を年29.2%から20%に引き下げ、
いわゆるグレーゾーン金利を撤廃して貸金業の上限金利を利息制限法の上限(元本10万円未満が年20%など)とする。
年収の3分の1超の貸し付けを原則禁止する総量規制を導入するというものだ。
グレーゾーン金利撤廃と総量規制は、2010年6月までの施行となっているが貸金業界では、これを前倒しして実施している。
前倒しの理由は、一昨年1月に最高裁がグレーゾーン金利を実質的に無効とする判決を下したことから
債務者が過去に遡って過払い金の返還請求が出来るようになったことも大きい。
こうした「過払い」「金利下げ」「総量規制」のトリプルパンチの影響で消費者金融を巡る環境は、激変。
中小の消費者金融は、この2年で半減し、返済能力が低い顧客への融資を減らす「貸し渋り」に走っている。
この結果、資金繰りのメドが立たず倒産に追い込まれる中小零細企業が増え「官製不況」との批判の声もあがっている。
ところで元々、今回の法改正の狙いは、9年連続、自殺者3万人超えの要因の一つとされる
多重債務者問題の解決と「腎臓売って返せ」といった一部業者の強引な取立てが社会問題となったことによるものだ。
こうした社会政策上の問題解決を重視して改正された資金業法であるが、果たしてそれで良かったのか。
長年、多重債務者問題に取り組んできた弁護士2人とグレーゾーン金利撤廃は、憲法違反と主張する憲法学者、
改正貸金業法は、悪法だと主張する経済アナリストをスタジオに招き徹底討論する。

≪出演≫
小林 節  (慶応大学教授)
木村 達也 (全国クレジット・サラ金問題対策協議会 代表幹事弁護士)
新里 宏二 (日弁連多重債務対策本部 事務局長・弁護士)
植本 栄介 (リベルタス・コンサルティング 副社長)

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