チベット暴動問題はいかなる裏があるのかないのか、そもそもの原因は何だったのか。ダライ・ラマの退任表明に思う。


民族と国家の問題は、様々な経緯で、力ある超大国、アメリカが没落の様相を深め、ソ連が解体されたことにより、流動化しつつある。

ソ連は、解体を果たし、一部の独立運動はくすぶっているものの、むしろせいせいしたした感じで、石油資源をバックにした経済成長を続けている。

一民族一国家が本当にいいかは別にして、日本は、基本的にアイヌ民族と、琉球民族との文化共有によって、成り立つ疑似単一民族国家となっている以上、他民族に自治権を与えられているものの、独立への願望を果たせずにいる民族のことをとやかくいうことはできない。

チベット人の根強い中国人に対する思いが鬱積してこのような結果になったのか、何が、民衆を、僧侶までもあのような暴力行為に駆り立てたのか不思議でならない。ダライ・ラマにすべての罪をかぶせようとする中国の言動も常軌を逸している。そのような、言動が火に油を注ぎ、国際世論を敵に回すこということが、わかっているのか、わかっていないのか。

毒入り餃子での中国側の公式見解も唖然としたが、果たして北京オリンピックを前に、焦りが出てきているような気がしてしようがない訳です。

ダライ・ラマは、自らの引退も表明して、非暴力に徹すること、決して、独立運動を進める意志のないとのメッセージを送った。宮崎哲弥氏がワイドショーで、自らが仏教徒であることを明らかにしながら、日本の仏教徒は何をしているのか、みたいなことをのたまっていたが、私は、それは、違うと思う。

イスラム教とキリスト教は、ジハード、あるいは聖戦という美名のもと、異教徒を殺害してきた。

仏教の本義は、決して民族の独立にあるのでは到底ないし、ましてや、暴力は戒律上許される行為ではない。明らかに、暴徒と化した民衆や僧侶を擁護する立場をとってはいけないと思う。それが、イスラム教やキリスト教などの外道とは違うところなのだ。

内道は、あくまでも因果律の厳しさを説く。自らが行った行いによって、因が積まれ、縁によって、果が生まれ、最終的には、報いを受ける。いわゆる因縁果報の理である。だから、政治において、仏教はどこまでも中道であらねばならいし、民族主義であってはならない。それを超えなければ、本当の幸せは訪れない。だから、ダライ・ラマがいう「独立要求は論外だ」という意味がはっきりわかる。

宮崎氏も仏教徒なら、この感覚はわかると思うが、残念ながら、テレビでのコメントは、中国批判に終始し、日本の仏教徒をなじるもので、非情に残念に思った。

ダライ・ラマの思うところがどこにあるのか、中道とはなにか、共産主義というたわいもない論理しかもたない、それもほころび極端な拝金主義と格差社会が蔓延する、因果律の思想を持たない、幼き中国の現状をこそ、ダライ・ラマは憂えている、弟子は、その深き洞察をわかっていないと私は、思うのです。

 

ダライ・ラマ14世退任示唆、中国・チベット双方に自制求め

 【ニューデリー=永田和男】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世(72)は18日、亡命政府の置かれるインド北部ダラムサラで記者会見し、チベット自治区で起きた暴動について、「事態が手に負えなくなれば、私には、完全に退任するしか選択肢がない」と述べ、亡命政府の指導的立場から退く考えを示した。

 ダライ・ラマは、亡命政府で「国家元首」に位置づけられ、中国への非暴力抵抗運動と対話路線を主導してきた。実際に退任すれば、中国からの完全独立を主張する強硬派が台頭し、さらに大規模な衝突につながる恐れもある。退任の示唆により、中国側と、対話路線に不満を強める亡命チベット人社会の双方をけん制したと見られる。

 記者会見でダライ・ラマは「暴力は自殺行為だ」と述べ、チベット人側に非暴力の重要性を強調。また、「我々(亡命政府)が中国統治下にあるチベット人に、ああしろこうしろと言えない」と、対話で解決を探る責任が中国側にもあると指摘した。

 また、ダライ・ラマは、「独立要求は論外だ」と述べ、「高度の自治」達成によるチベット問題解決を目指す「中道のアプローチ」に理解を求めた。自身が提唱してきた、この路線に対しては、亡命チベット人の間で、「成果がなく不毛」とする不満が、特に暴動発生後、目立ってきている。

(2008年3月18日23時29分  読売新聞)

 

ダライ・ラマ14世、中国政府に直接対話再開求める意向

 【ニューデリー=永田和男】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が、チベット自治区で発生した大規模暴動収拾のため、中国政府に対し、自身の亡命政府との直接対話再開を求める意向であることが19日明らかになった。

 側近によると、ダライ・ラマは武力による弾圧に強く反対し、対話を通じた事態打開を追求するとの声明を19日中にも発表する。

 ただ、中国側は暴動を「ダライ・ラマ支持勢力が北京五輪の破壊を扇動した事件」(温家宝首相)と決めつけており、現時点でダライ・ラマの対話申し出を受けるかは不透明だ。

 中国と亡命政府は、ダライ・ラマが1988年以降独立要求を撤回し、チベット人による「高度の自治」実現を探る方針に転じたのを受け、2002年から6回に渡る円卓会議を重ねたが、07年7月を最後に公式接触が途絶えている。

 一方、ダライ・ラマは19日、中国との対話路線に公然と異議を唱えた「チベット青年会議」など亡命チベット人民間活動団体(NGO)代表と会談。非暴力と対話の意義を改めて説くとともに、「北京五輪反対」を掲げて続ける中国との対決色が強いデモ行進をやめるよう要請した。

(2008年3月19日21時02分  読売新聞)

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カテゴリー: ニュースと政治

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