水利権問題、少しでも節約しようとするのがこれからのお役人の努め、市長は世論に問うべき


水利権の問題で、朗報が持ち上がった。

大阪市は、ご存じのように、水利権に見合わぬ需要で、水余り状態が続いている、府市連携で、この水余り状態を解消するため、協議を進めているが、遅遅として計画は進んでいない。

ところが、ダム建設を何とか抑制しようと、国土交通省近畿地方整備局の諮問機関・淀川水系流域委員会は、同ダムからの取水を予定している伊賀市に大阪市から水利権を譲渡するよう、近く両市に提案することを決めたようだ。

なんとも、画期的な計画だが、当の整備局側は反発しているようだ。本当にお国の役人というのは、タチが悪い。自らの諮問機関に対して反発するとは、少しでも、経費を減らすのが、これからの役人の使命だということが未だに理解できないとんちんかんにあきれかえる。

これまで、こういうケースがなかったことから、提案された側も困るだろうが、大阪市としては、少しでも、経費が節約できるわけで、平松市長には、積極的に取り組んでもらいたい。国の役所関係がどうのこうのいうのなら、世論に問うべきだろう。

ダムをどうしても造りたい整備局側か、それとも何とか少しでも既存のダムを活用しようとする諮問機関側か、おのずとわかろうというもの。

1200兆円も借金をかかえる国の実態を国家公務員という種族はどうしようとしているのだろうか。

以下朝日新聞

水利権譲りダム縮小? 大阪→伊賀 淀川流域委提案へ

2008年01月26日 asahi.com

 淀川水系の木津川上流に建設予定の川上ダム(三重県伊賀市)をめぐり、国土交通省近畿地方整備局の諮問機関・淀川水系流域委員会は、同ダムからの取水を予定している伊賀市に大阪市から水利権を譲渡するよう、近く両市に提案することを決めた。水余り状態の大阪市が1%分の水利権を手放せば、ダムからの利水が不要になり、ダムを縮小できると判断。建設費と水利権に伴う財政負担を同時に節約できる「妙案」とするが、ダム計画の見直しに直結するため、整備局側は反発している。(柳谷政人)

写真

川上ダム建設予定地になっている前深瀬川と川上川が合流する付近。上方は伊賀市桐ケ丘の住宅街=26日午前9時54分、三重県伊賀市で、本社ヘリから

 同ダムは同整備局が淀川水系に計画・建設中の5ダムの一つで、92年に建設を開始。ダム本体は未着工だが、当初850億円だった建設費が1230億円までに膨れ上がり、すでに460億円が投入された。

 大阪市は上水道用に日量267万トンの水利権を確保しているが、06年度の1日平均取水量は130万トンで、最大でも149万トン。89年以降もピークは180万~190万トンで、3~5割の「水余り」が常態化している。

 一方で、伊賀市は川上ダムから日量2万8750トンを取水する予定。学識経験者や流域住民らでつくる流域委では、同ダムから約10キロ離れた青蓮寺ダム(同県名張市)に日量8万9424トンの水利権を持つ大阪市が、その分を伊賀市に有償譲渡して導水すれば賄えるとの意見で一致。両市の意向を確認することで合意した。宮本博司委員長らが28日以降に両市長らと面談し、交渉する方針。

 伊賀市が川上ダムの利水から撤退すれば、容量3100万トンのうち350万トンが不要になる。利水事業への参加自治体はほかになく、計画自体も白紙になりかねない。淀川水系では大戸川(大津市)、丹生(滋賀県余呉町)など3ダムで利水が不要となり、事業凍結や規模縮小を強いられた。

 提案に対し、川上ダムを推進する整備局は「水需要が一時的に減少したからといって、水利権を譲渡するのは適切でない」と文書で委員会に回答。両市との調整には応じない考えだ。

 大阪市が持つ水利権の初期投資は総額575億円で、維持費は年7.8億円。市はかつて、阪神水道企業団などに一部譲渡を検討したが、実現には至らなかった。担当者は「市民の財産なので簡単に手放せないが、国には譲渡のルールを作ってほしい」と打ち明ける。

 伊賀市が川上ダムから取水するコストは、当初の計算で1トン約400円と割高だ。市幹部は「川上ダムからの取水を最優先に考えたいが、より安価な水源なら検討の余地がある」と話す。

      ◇

 前淀川水系流域委員長の今本博健・元京大防災研究所長の話 事業費が膨大な川上ダムより、既存の青蓮寺ダムから取水すれば、伊賀市のコストは格段に安く済むはずだ。財政難にあえぐ大阪市も余った水利権を売ることができる。両方の市民が得をする提案なのに、ダムにこだわるのは行政の無駄。整備局は「最初に建設ありき」の姿勢を改め、良識的な視点に立つべきだ。

 <水利権> 河川や湖、ダムの水などを排他的に利用できる権利。自治体の水道水は、河川法の規定で国などの河川管理者が許可を出す。取水施設の初期投資や維持費用がかかる。水利権の譲渡は河川法で認められており、毎年1~2件の実例があるが、河川管理者の許可が必要で、既存施設の買い取りや維持費用の負担も生じる。

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カテゴリー: 行財政改革

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